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歴史ある犬山にて

♪朝風清く吹きわたる~ ♬お城の松の深緑~

覚えたての校歌を孫が元気に口ずさんでいます。

犬山城下の小学校の校歌の出だしはこの時期の情景が詠みこまれいるようですね。

犬山城の装いも若い緑から日ごとに色濃くなり、爽やかな青空に見事なまでにグッと映えています。

店内にても心地よい川風を感じていただけるでしょうか

素敵な芍薬に思わずうっとり

ご来店の皆様に、ほっとしていただければ幸いに思います。

春先からゴールデンウイークを経て、とても多くの皆様にこちら犬山にお運びいただけ、

心より嬉しく思っております。

何年か前に店舗を改修する際に片付けているとき、色々な物が出てきました。

まず、現在もご活躍の「光の切り絵作家」酒井敦美さんが20年前に犬山のギャラリーで

個展をされたときにいただいたもの

酒井さんはスケッチもとてもお上手

その頃の犬山本町通りは、観光地としてはほとんど機能していなく、ほぼ地元の人の生活道路というこんなのどかな感じだったのですよ!

この一帯が一番さびれてしまっていた当時、犬山城に行けばお城を独り占めできてしまうくらい。

先日のゴールデンウイーク中は、連日入城に2時間待ちだったなんて、この変わりようにお城もさぞ驚いていることでしょうね・・

今では空き家を利用した新たなお店がどんどん増え、古き良きものと新しくて楽しいものが見事に融和した別世界のような賑わいとなっています

2024年4月初旬撮影 上のスケッチと同じ場所

犬山市は今年、市政70周年となりました。

昭和29年、まさにちょうど70年前に発行のレトロ感満載の地図も発見!

犬山市役所は、もと福祉会館だったところにあったのですね。

本町通りの一本西の大本町通りは「花街」と表記されています。

今でも続く老舗のお店、少し前まで営業してみえたお店、私が犬山に来た頃にあったお店、、、

こんなお店もあったのね、と色々な思いがくるくるとめぐります。

そうそう、こんなものまでありました

昭和38年の新聞に包まれた、下本町・カジ又さんの刻印のある新品の包丁

昔は細く伸ばしたげんこつ飴の生地を、

ひとつづつ包丁でトントントンと切り分けていたと先代に聞いていましたが、

その包丁も当時は地元の鍛冶屋さんで作ってもらっていたのですね。

印刷技術の無かった頃のものですね、木製のこんな印刷をするものも一緒にとってありました

「〇に新」とあるのは、当店の創業者が「新作」という名前でしたので、、、

我が家は「林」姓なのですが、当家は代々養子が続き、新作さんの元の姓が「藤澤」だったので

屋号は「藤澤」としたと聞いています。

昭和45年、大同製鋼(今は大同特殊鋼)の社内報

この取材の時には「あとを継ぐ人はいない、、」と記してあります。

150年ほどの歴史のある当店、

こちらに来た当初、私の中では犬山の地でこのようなことに携わっている、という未来図は全く無く、

私が犬山に来る前も来てからも、

書ききれないほどの様々な出来事がありましたが、どの山もどの坂もどの壁も、すべての事に意味があっての今なのかも、と思ってしまう今日この頃・・・

何よりも、藤澤げんこつファンの皆様はじめ、地域の皆様、親交のある方々との

沢山の良いご縁のおかげで今があると、いつもいつも感謝の気持ちでいっぱいです。

いよいよ梅雨の時期が近くなりました。

暑さも増してきています。

お身体に気を付けながら、犬山で沢山の楽しい思い出を作ってください。

そして、「犬山にまた行きたいな、あのげんこつ飴また食べたいな~」

と思っていただけたのでしたら何より嬉しく思います。